Uptown funk

「サンダーバード」って、ご存知でしょう?
"スーパーマリオネーション!!"
操り人形なのに動きが凄くって…
まるで生きてるかのような…
子供の頃はそう思えましたよね。
皆さんそうでしょうが、もう夢中でした。




























最近になって画像を鮮明に修正したリマスター版、HD版って云うのか、
ちと気になって何気に見始めたら…当時の興奮が蘇りまして。
再び夢中で見入ってしまいまして…へへへ
今見ても良くできた映像やストーリーに、
改めて感動しましたね、ええ。



・・・思い返しましたよ・・・
あの頃は、当然「ごっこ」がやりたくて、ねぇ。

私の場合、「コスチューム」よりもまず「メカ」が必要です。

友人はプラモを入手したり、
ミニチュアの基地なんか買ってもらった奴なんて、もう羨望の的でした。
自分は何も持ってなくて、画用紙や段ボールで記憶を頼りに作成してみたり、
LEGOでも作ってみましたが、
設計能力が乏しく、残念な作品しか出来ませんでした・・・

「・・・プラモ・・・欲しい・・・」
早速ありったけの持ち金を握りしめて、地元のおもちゃ屋に走ります。
ところでまだ幼い自分には親からもらっている小遣いは小銭でして・・・
ぎゅっと握りしめている全財産は数百円程度・・・

「・・・買えるのが、無い・・・」
最安値の「サンダーバード4号」が1,000円です。



がっくりと肩を落として店を出てとぼとぼと家路につきながら考えました。

そういえば前に、母ちゃんが自分(私)の名義で郵便貯金を作ってあるって言いよったのぅ・・・
それぢゃ!

家に帰って箪笥を探れば、ありました。
私の・・・郵便貯金・・・が。

早速通帳を持って地元の郵便局へ向かいまして、窓口にてお金をおろしたい旨伝えますれば・・・

「判子はお持ちですか?」

・・・はんこ・・・判子がいるんか!

速攻で家に帰り、箪笥を探れば・・・あったあった判子があった・・・
けど、いくつかあるで、ハンコ・・・

あてずっぽで一つ持ち出し再度局へ・・・



幸い届出印と同じものだったらしく合格~  違うか・・・

「本日はおいくらおろしますか?」
「1,000円です」
口座に幾ら入ってるのかも解らず、しかもどうせなら1号や2号も買えるだけのお金引き出せば良いのに・・・
と皆さんお思いでしょう。

当時の自分は、そこまで機転が利かず、
4号を買うことだけに集中しておりました。

あと、現在であれば子供が自らシステムも知らずに口座からお金を引き出す等という、
実に怪しげな行動で、直ちにストップがかかるであろう状況ですが、
あの頃はおそらく、「親の案で自分で銀行手続き出来るようになる練習」位に捉えていたのだと思います。
事実、皆暖かな笑みで親切にしてくれましたもの。



晴れて「1000円」手に入れたので、当然そのままおもちゃ屋に直行。

憧れの「サンダーバード4号」のプラモデルを買うことに成功しました。

うちに帰って早速プラモデルを楽しく組み立てておりましたら、勤め先から母帰宅。
嬉しげにプラモをいじっている私に、

「あんた、それどしたん?」
「買うた~」
プラモを買うほどのお金を持っているはずがないことは母親はわかってましたから、
一瞬、万引きでもしたのかしらと思ったことでしょう。
「お金は」
「貯金おろした~」

皆さん既に察しておられると思いますが、
母親が開いてくれた郵便口座は、私の今後の学資あるい有益な使用目的に用意されたものでありまして・・・
(私にとっては有益な目的ですが母親から見れば・・・)プラモごときに・・・

・・・パーン・・・
突然ひっぱたかれまして・・・
プラモも取り上げられまして・・・

延々とカンカンに怒られましたが、これを堪えれば4号がこの手に戻る事だけを考えて待ちました。

しかしその後、自分の元に、作成途中のサンダーバード4号が戻る事はありませんでした・・・


そんなほろ苦い記憶が蘇り、ひとりにやけながら、
サンダーバードのテーマ曲を口ずさみます・・・










Today's Title&Music
"Uptown funk ft.Bruno mars" By Mark Ronson 

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